デンマークの幼稚園(Børnhave)。
Hej! 今日はデンマークの幼稚園について。先日知り合いの保育士の方が働いている幼稚園を1日見学させてもらった時のことです。
見学させてもらうだけだと思っていたので、スカートに薄手のコートを着ていくと「そんなんじゃダメよ!!」と全身つなぎを渡されました。周りを見ると子供達もみんなつなぎに帽子を被って完全防備。「これから何が始まるんだ、、、」と思っていると、子供達に手を引かれ、気がつくとバスに乗り込んでいました。
バスで10分ほどして到着したのは森。そこに小屋やテント、ハンモックや遊具などが置かれていました。各週ごとに「Naturbørnhave(自然の幼稚園)」と呼ばれるこの場所を訪れるんだとか。子供達は泥んこになりながら走り回ったり、木によじ登ったり、、、自然の中で思いのままに遊んでいました。
(おやつには焚き火で焼いたホットドックを)
(昼食後10分ほど歩き近くの海へ。貝殻や石拾いをする子、波際で水遊びをする子など、ここでも思いのままに遊ぶ子供達)
朝の8:00に幼稚園を出て15:00に戻りました。特に終わりの会などもなく、親御さんが迎えに来た子から帰ります。お迎えを待っている子は再び園内で遊びます。(私は幼稚園についた頃にはもうくったくただったのですが、まだまだ元気な様子の子供達!若いって素晴らしい、、、)
さて、実際に訪れてみて印象的だったこと2つ挙げたいと思います。
その1:自由すぎる!
境界線のない森や海で子供達が1人で遠くに行ってしまったり、高い木の上によじ登ったり、、、私は終始ヒヤヒヤしていたのですが、先生たちはそこまで神経質ではない様子。もちろん見えなくなるまで遠くへ行ったり、本当に危ないシーンではもちろん名前を呼んで注意しますが、それ以外の時は基本自由に遊ばせていました。
その2:自己主張激しすぎる!
みんな4歳児とは思えないほど自分の意見をはっきり言う。
子「私は鬼ごっこしたい!」
子「僕はかくれんぼしたい!」
私「じゃあ先に鬼ごっこして、そのあとかくれんぼしよう!」
子「いやだ〜〜〜〜〜〜!!!もうあなたとは遊ばない!」
そして始まるケンカ、、、笑 気にくわないことがあったらとにかく叫んで泣きまくります。ここでも先生が全て対処しにくる訳ではなく、誰かが手を出したりと本当に深刻な場合のみ仲裁に入ります。
この2つのポイントから見えること。それはデンマークの「自立」に焦点を当てた教育方法だと思います。
4歳児からある程度「自己責任」で、問題が起こっても大人が介入しすぎない。
1人1人が自分の意見を主張しあって、素直に感情を表現する。
デンマークの大切にしている価値観がこのような教育方法に現れているような気がします。
デンマークは小国であり、資源に乏しい国。そのため人材こそが資源であり、未来のデンマークを担う子供達はまさに「国の宝」とされています。通しすがりの大人がみんな子供達に微笑みかけ、手を降ったり話しかけたりする様子が「子供は国の宝」を体現しているように感じました。
とにもかくにも、みんな本当にこの世のものとは思えないほど可愛かった、、、帰る頃には「Jeg elsker dig!(私はあなたが好き!)」と抱きついてくれる子も。森の中を走り回った甲斐があったなと思いました笑
最後まで読んでくれてありがとうございます☺︎ それではVi ses!
Stensbæk。
Hej!
私は今ユトランド半島にあるStensbækというカルチャーセンターでボランティアをしています。辺りにあるのは森と畑!スーパーまで歩いて30分という超田舎、、、笑 でも空気が澄んでいてとっても気持ちいいです!
ここでは毎週ゲストが到着。1週間ここで生活し、ヨガや瞑想、野外活動などのコースを受けながら心身の健康を学びます。食事も3食ベジタリアンのものが提供されます。
(毎回変わるメニューはどれも絶品!お肉やお魚がなくても、野菜がたっぷりなので十分満足することができます)
(サラダには庭で採れた新鮮な野菜を!)
ボランティアの主な仕事はゲストの食事作り、掃除/洗濯、ガーデニングなど。南米(アルゼンチン・チリ・コロンビアetc)やヨーロッパ(ベルギー・ドイツ・スイスetc)など、様々な国から来たボランティア約15名が住み込みで働いています。
(現在は南米からのメンバーが多く、日常的にスペイン語が飛び交います。日本人は私だけですが、毎年数人訪れるそう)
一緒に住み、3食を共にしているだけあり、ボランティアの絆は強く、家族のような雰囲気。私が来た時もみんなとても温かく受け入れてくれました。
毎朝日課の「チューニング」。ボランティアみんなで円になって手を繋ぎ、今感じていることを共有しあいます。
「美味しい朝ごはんを作ってくれてありがとう!」
「最近疲れていたけど、今日みんなにあったら元気になった!」
「みんなが素晴らしい1日を過ごせますように。」
みんなとの一体感、そして前向きな言葉で毎日とてもいい気持ちで1日をスタートできます。
ここでの生活が始まり1週間経ちますが、1日1日、1瞬1瞬、時の流れがゆったりと感じられ、とてもリラックスした時間を過ごせています。初めの数日は「こんなゆっくりしてて大丈夫かな!?」と思ったりしたのですが、
今はここで一度、これまでの留学生活を振り返り、今後のボランティア生活、そしてこれからの人生について考える時間に使ってもいいのかなと思います。
何よりも個性豊かなボランティアメンバーとの生活は刺激的で、毎日本当にたくさんのことを学ばせてくれます!
今回はざっくりとまとめましたが、これから徐々にここでの生活や彼らについて更新していこうと思います☺︎ 最後まで読んでくれてありがとうございます!それではVi ses!
10 måned。
Hej! 今日は振り返り編。10ヶ月経って思うこと!
今月でついにデンマークでの大学生活が終了しました。ちょっと大げさかもしれないけど、長い長い10ヶ月に及ぶマラソンをゴールしたような気持ちです。
始めは「いよいよこれから!」と意気込みばっちりで快調なスタート!
新しいアパート、新しい大学、新しい友達。目にするもの全てが新しく刺激的な毎日。デンマークにいるだけで嬉しくてわくわくした気持ちでした。
でも途中だんだん疲れてくると、「もうだめかもなあ」「もうやめたいなあ」と足を止めたくなることも。つまずいて転んだり、道に迷いそうになることもありました。
言語だけでなく、自分の何もかもに自信がなくなって、せっかくデンマークにいるのにぐずぐずしているそんな自分も嫌になりました。
でもその度に家族、友達、デンマークで出会った皆さんが声援を送ってくれて、手を差し伸べてくれて、正しい方向に導いてくれて、また自分のペースで走り出すことができました。
母親は日本が夜中でも早朝でも話を聞いて励ましてくれたし、学校行きたくないなあと思っても、行って友達と話したら帰りにはハッピーな気持ちになっていたり。ルームメイトや知り合いの方がかけてくれるふとした一言に救われることもありました。
「人間ひとりでは生きていけない」ってよく聞くけど、本当にそうだなあと感じた10ヶ月間でもあり、
今感じているこの感謝の気持ちを常に持って、今度は私が恩返ししていきたいと心から思います。
そうやって毎日一歩いっぽ踏み出すうちに、気がついたらゴールしていました。
もちろん反省点はたくさんありますが、後悔は何一つありません。素直に10ヶ月間やりきった自分を誇りに思います。
今感じている達成感はこの先一生忘れないし、もっと大きなことを言ってしまうと、この先もこれを超える達成感を味わえるくらい、自分にチャレンジする人生でありたいと思います。
大学生活は終わりましたが、明日から2ヶ月間のボランティア生活が始まります。ここからまた新たなスタートライン!自分のペースで一歩一歩進んでいこうと思います!
最後まで読んでくれてありがとうございます!それではVi ses☺︎
(今月デンマークは卒業シーズン!写真のような卒業帽子を被った学生らを街でよく目にします。高校の最終試験を終え開放感に溢れた卒業生たち。トラックに乗りながら音楽をガンガン流して街を走ります笑 街の人も手を振ってみんなで祝福する様子が素敵だなあ)
寺子屋。
Hej! 今日は寺子屋でのボランティア活動について。
オーデンセに住む日本人のお母さん方が中心となり「子供達に日本語を使う機会を!」と数年前に立ち上げられた「寺子屋」。幼稚園から小学校高学年まで、幅広い年齢層の子供達約15名が月に一度集まり、日本語を学んでいます。私もこちらで教える側として携らせてもらっていました。
私自身教育に興味があるものの、当初は実際に「教える」という経験をしたことがなく、ましてや小さな子供とどうやって関われば良いのか、、、と
でもやってみるとすごく楽しくて、教えたいことがちゃんと伝わった時はもちろん、子供達がだんだん心を開いてくれるのがとても嬉しかったです。
自分が心をオープンにすれば、その分だけ、それ以上に相手もオープンになってくれるということ。子供の素直さ。「教えること」の難しさ、喜び。子育てのあり方など、、、
教えるどころか私の方が、力強く愛に溢れたお母さん方の姿や、素直でエネルギッシュな子供達から本当にたっくさんのことを学ばせていただきました。
素晴らしい機会を与えてくださって本当にありがとうございました!!!一つひとつ最後になってしまうのは分かっていてもやっぱり寂しいなあ、、
最後まで読んでくれてありがとうございます!それではVi ses ☺︎
(最後に頂いたメッセージ。一枚一枚みんなの顔が思い浮かんで、一生の宝物です)
9 måned。
Hej! 今日は振り返り編。9ヶ月経って思うこと!
私の中でこの留学生活は「自分探し」の為でもありました。でも「結局自分探しって何?」と思いませんか、、、?
それは「留学に来ること」とか「海外旅行をすること」ではなくて、「自分と向き合うこと」なのではないでしょうか。シンプルだけど実はすごく難しい。
デンマークに来て9ヶ月。やっと「自分と向き合うこと」ができるようになってきましたように思います。
自分と向き合うこととは「自分の弱さ、不完全な自分を認めること」そして同時に「自分の強さ、素晴らしさに気がつくこと」
そうやって初めて自分のことが受け入れられて、自分のことが好きになれる。
自分に満足していれば、他人からの評価も必要なくなるし、周りの目も気にならなくなる。
そしたらもっと自分らしく生きられるようになって、もっと自分のことが好きになれるのではないでしょうか。
毎日良いことばかりが起こるわけではない。
出会う人ひとりひとり、みんなが優しいわけじゃない。
そして私自身、至らないところもたっくさんある。
でもそこから学べること、その人の良いところ、そして私の強みは必ずあって、そこに気付けるかどうかがすごく大事なのではないかと思います。
今思ってることを記録までに。最後まで読んでくれてありがとうございます!それではVi ses☺︎
(最近どんどん日が長くなり、朝5時前には日が昇り夜10時過ぎにやっと暗くなる毎日。冬は夕方の4時代には真っ暗だったのに、、!そう思うとなんだかんだ長いことデンマークにいるんだなあと急に実感してくるような。)
口頭試験。
Hej! 今日はデンマークの試験について紹介しようと思います。
私の通っている大学では大きく3種類の試験があります。
一定期間内(2日〜7日ほど)に決められた枚数(5〜10ページ)を書き上げるホームアサインメント、数時間(多い時は5時間の場合も!)で書き上げる筆記試験、そしてもう一つが口頭試験!
私は今セメスター3つのホームアサインメントと、口頭試験を受けることになっています。そしてまずは口頭試験が終了しました!
日本には馴染みの無い口頭試験ですが、デンマークでは主流な試験方法の一つ。方法は以下の通りです。
1)試験場に入室。机に置かれた複数の問題用紙から1つ選択します。
(全て裏返しになっているのでどんな問題かは見るまで分かりません)
2)別室で30分間解答を考えます。
その際授業で使った教材やパソコンなどは使用可能。
3)その後試験室に戻り、用意した答えを試験監督に向けてプレゼンテーション。
その後回答に関する質疑応答が行われます。(計20分ほど)
4)再び退室。試験官が評価を議論します。決定すると呼び戻され、講評を受けます。
試験官とは授業の担当教授と、外部の試験官(他大学の教員)の2人を指します。公平性を保ち、第三者の視点から判断するために外部試験官は必ず同行するそう。
今回は「Scandinavian Welfare Society」という授業の試験。授業ではスカンジナヴィアにおける福祉・家族政策について学んでいました。北欧における社会制度の背景や成り立ちをあらゆる視点で学べて面白い反面、毎回大量のリーディングが、、、トピックが幅広く、復習として教材をもう一度読み返さなければならず、テスト勉強にはかなりの時間を費やしました。
当日私が引いた質問は「なぜ他の国(アメリカや他のヨーロッパ諸国)に比べて北欧では政府の介入が受け入れられているのか?」というもの。
準備の30分間は本当にあっという間!話すことを1から考えるというよりも、要点を確認して概要をざっくりまとめるという作業。
プレゼンテーションはなんとかクリアしたのですが、その後の質疑応答で答えに詰まり一苦労、、、しかし教授がヒントをくれたりとサポートしてくれ、なんとか試験終了。
外で待っている時はドキドキだったのですが、無事に合格点をもらうことができました!(やった〜〜)
口頭試験を合格するには知識をただ暗記するだけではなく、その知識を使って「どう自分で表現し、相手に伝えるのか?」というもう一段階先の能力が問われます。「表現力」や「対話」に焦点を当てた、とてもデンマークらしい試験方法。実際に体験できて良かったなあと思います。
まだまだ試験は続きますが、この調子で頑張りたいと思います!最後まで読んでくれてありがとうございます!それではVi ses☺︎
(学校には至る所に自習スペースが。北欧らしいモダンなデザインで、勉強のやる気が出たり出なかったり、、笑)
日本とデンマーク、文化の違い。
Hej! 今日は先日面白い記事を見つけたので紹介しようと思います。
この記事には「日本とデンマークの文化の違い」について書かれています。
コミュニケーションの取り方を表す指標として「高コンテクスト文化」と「低コンテクスト文化」という概念が挙げられています。
高テクスト文化とは言語以外に依存する、いわゆる『察しの文化』
・・・「言わなくても分かるでしょ?」
一方の低コンテクスト文化とは言語に依存する『言語の文化』
・・・「言わないと分かんないじゃん!」
そして、高テキスト文化の代表として挙げられるのが日本、一方のデンマークは低コンテクスト文化に属すると言われています(一般的に欧米諸国はこちらだそう)。
そんな異なる文化体系に属する両者。他にも様々な違いが。
日本 |
|
集団志向(和を重んじる・調和を乱さない) |
個人(第一)主義 |
婉曲的なもの言い |
直接的なもの言い |
伝統・規範・ステータス重視 |
新しいもの・形式ばらない |
深く長い関係性 |
一定の距離を保つ |
マルチタスク |
タスクは1つずつこなす |
こう見るとまるで真逆! あまり型にはめるのは良くないと思うのですが、私自身の経験からして納得できる点が多くあります。
以前の記事「デンマークと日本価値観の違い」でも触れているのですが、
やはり「集団志向」と「個人主義」の違いを感じることが多いです。
日本では「出る杭打たれる」という言葉があるように「周りと同じ」ことが大切。
そして「和を乱さない=良いこと」そのため対立を避けようと「遠回しな言い方」になるのではないでしょうか。
一方のデンマークでは「個人」や「個性」が重視されています。
「一人ひとり違う=当たり前」であって考えが違うのも当たり前。だからこそ対立してでも「ちゃんと意見を言うこと」の方が大切とされているのでは。
生活していて感じる小さな違いの背景に、こういった根本的な考え方の違いがあるのは面白いなあと思いました。
何かあった時に「日本だったら、、、」とか「デンマークではこうなのに、、、」と、その違いを良し悪しで判断するのではなく、知った上で受け入れることが大切なのだと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございます!それではVi ses☺︎
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