min dagbog

デンマークのこと、思ったこと、感じたこと。

Efterskole(エフタスコーレ)。

Hej! 今日は次のボランティア先であるEfterskole(エフタスコーレ)について書こうと思います。

 

Efterskole(エフタスコーレ)とは?

日本には馴染みのない「エフタスコーレ」デンマーク独自の学校なんです!

デンマークではほとんどの子供達が、義務教育にあたる0年生から9年生(10年生)までFolkeskole(フォルケスコーレ)に通います。

そのうち14歳から18歳の時1〜3年間をこのエフタスコーレに置き換えることができます。現在デンマーク国内に約240校が存在し、総勢28500人もの生徒が通っています。

(ちなみにフォルケスコーレのほとんどは公立で授業料無料、一方のエフタスコーレは私立で授業料がかかります)

 

そんなエフタスコーレの特徴をもう少し詳しく解説していきます!

その1:親元を離れ「学校」で生活

一般の学校との大きな違いは寄宿制であること。仲間たちと一緒に学び、そして寝食を共にします。多くの生徒にとって親元を離れ暮らすのは初めての体験。中には「親からの自立」を目的に来る生徒も。

ちなみにデンマークでは18歳以上の学生を対象に国から月々の生活援助をもらうことができます。その為多くの学生が高校生から一人暮らしを始めるそう。エフタスコーレでの共同生活はその前の練習期間にもなっているのかもしれません。

  

その2:「好き」を見つける科目

エフタスコーレでは一般科目の他に、音楽・スポーツ・アートなどの選択科目が設けられています。各学校それぞれ特色のある選択科目を設けており、生徒が学校を選ぶ基準にもなっています。私のボランティア先の学校では、アフリカなど国外へのスタディツアーが人気だそう。

高校進学を前に今後の進路に悩む生徒も。エフタスコーレはそんな生徒の「好きなこと」「得意なこと」を見つける手助けをする役割を担っています。

 

その3:勉強+自己成長

エフタスコーレでは勉強だけでなく、生徒一人ひとりの自己成長も大切にされています。

なぜ生徒らはお金を払ってまで、卒業を伸ばしてまでエフタスコーレに来るのか?

それは普通の学校ではできない「特別な体験」を求めているからはないでしょうか。新たな仲間との出会いや共同生活を通して自己を見つめ直し「人として成長する」こと。実際に学校の中で働いていると、そんな生徒たちの期待感、そして先生達から子供達への思いが伝わってきます。

 

私はこのエフタスコーレがデンマーク教育の真髄なのではないかと思います。

教育段階が一本道ではなく、他にも選択肢が与えられているということ。

「自分探し」を国全体でサポートする仕組み。

そして何よりも「人間性を育むこと」を目的としていること。

政府の「学力向上」の流れを受けながらも、1851年に誕生して以来150年間、このエフタスコーレが現在まで受け継がれているのは、「人間教育」がデンマークの誇るべき文化の一部になっているからではないでしょうか。

 

これを読んでエフタスコーレについて少しでも知ってもらえたら幸いです!これからさらに現場の様子など紹介していきたいと思います。

最後まで読んでくれてありがとうございます!それではVi ses☺︎

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ユトランド半島の北端に位置するHorne。首都コペンハーゲンからバスと電車で約6時間!かなりの田舎ですが、近くにビーチがあったりと自然豊かで美しい街です)f:id:mit_frugtbare_liv:20190813043838j:plain
(デザイン性に溢れた教室。椅子は生徒らがペイントを施したそう)f:id:mit_frugtbare_liv:20190813043408j:plain
(こちらはランチ。「Boller i Kurry」というデンマーク料理。ご飯にミートボール、その上に甘いココナッツ味のカレーとレーズンをのせて頂きます。「ご飯に甘いカレー?」と思うかもしれませんが、一度食べたらやみつきに!)

 

参考
Efterskolerne